地魚をふんだんに使った『霧娘弁当』
ここがおすすめ!
根室市南西にあるJF落石漁協の多目的施設内で、同漁協女性部「海鮮工房 霧娘(きりっこ)」が運営する食堂です。
事前予約制で特製弁当を提供・仕出ししており、近くにコンビニや魚料理屋がないので、漁業関係者や地元住人、観光客らに愛用されているそうです。
その特製「霧娘弁当」は、顧客の希望する価格帯、内容に応じて作られています。4月中旬に取材でお邪魔した時の弁当の具は、ホッキの茶わん蒸し、アイナメ焼き、サンマのコンブ巻、ホッキのフライ、タラのフライ、さつま揚げで、なんと価格は1000円。地元の魚がふんだんに使われ、非常にお得感を感じましたが、落石漁協起業化グループ「海鮮工房 霧娘(きりっこ)」代表をつとめる小谷鈴子さんは「(取材が)昨日だったら、タコの刺身が入っていたのに」と、自慢のミズダコを紹介できなかったことを悔やんでおられました。具について「ホッキ一つとっても身が締まっているし、ここの魚は太平洋の栄養で育まれるので、どれもおいしいよ」と、魅力を教えてくれました。
広々とした飲食スペースもある2階
「霧娘弁当」は施設内で食べると味噌汁もつくそうです。施設2階には畳敷きの広々とした飲食スペースもあり、大人数で出かけても良さそうですね。
愛情たっぷりの特製弁当を作ります
地魚をより多くの人に
「霧娘」の弁当は、何といっても「浜の母ちゃん」手づくりの味わいが特徴です。小谷さんは「魚はできるだけ旬の、新鮮なものを使っている。フライ、酢の物、煮物などオーソドックスな調理で、素材本来のおいしさがわかるようにしている」と言います。落石の魚は「トキサケ、タコ、ウニ、コンブ、スルメイカ、サンマ、秋サケなど四季ごとに豊富。その時々の魚を味わってほしい」と強調します。
「霧娘」は元々、地元の魚をよりおいしく届けたいとの思いのもと、漁協女性部員6人で結成されました。その方針に従い、「たこザンギ」「たこキムチ」「たこやわらか煮」「さんまくんせい」といった加工品を製造・販売する活動も行っており、同食堂でも購入は可能です。
商品はほかに地元の道の駅や市内のイベントなどで販売、年末にはギフト需要も入るそう。
小谷さんは「今年は栄養豊富なコンブに着目。佃煮やふりかけなど、手軽に食べられる加工品の開発に挑戦したい」と話していて、落石産水産物の魅力発信にこれからも取り組んでいきたいと意気揚々です。
一押し加工品の「たこザンギ」
「霧娘」がつくる加工品のうち、特に人気の一品が「たこザンギ」。新鮮なヤナギダコを一口サイズにカットし、味付けして揚げたもので、サクッとした歯触りが特徴です。つまみに最適で、「家庭でもぜひやってみてほしい」と小谷さんおすすめです。